【住む|第2回】

和歌山への移住を考え始めると、気になるのが「住居費」です。
私も移住前、
「和歌山なら家賃も安いんじゃない?」
と思っていました。
大阪と比べれば、同じ予算でも広い部屋を探しやすそう。
駐車場付きの物件もありそう。
少し郊外なら、戸建ても選択肢に入ってくるかもしれない。
確かに、和歌山へ来て物件を見ていると、
「この広さで、この金額なんだ」
と思うことがあります。
でも実際に暮らしてみると、少し違うことにも気づきました。
家賃だけを比べても、本当の「暮らしにかかるお金」は分からないのです。
今回は、50代で和歌山へ移住した私の目線から、和歌山市の住居費について考えてみます。
1.和歌山に来ると「同じ予算で広く」が現実的になる
大阪などの都市部から和歌山市の物件を見ると、まず感じやすいのが広さです。
同じくらいの家賃でも、
「もう一部屋増やせそう」
「収納が広い」
「駐車場まで確保できる」
といった物件が候補に入ってきます。
50代になると、若い頃のように「駅近の小さな部屋で十分」とは限りません。
夫婦それぞれの時間を過ごす部屋が欲しい。
趣味の物を置きたい。
親や子どもが泊まりに来られる部屋も欲しい。
そんな希望も出てきます。
家賃を下げるだけでなく、同じ住居費で暮らしの質を上げる。
これも地方移住のメリットだと思います。
2.でも「家賃が安い=生活費が安い」ではない
ここは、移住前にぜひ考えておきたいところです。
例えば大阪で、
駅まで徒歩。
スーパーも徒歩。
病院も徒歩や電車。
車を持たない。
という生活をしていた人が、和歌山へ移住して車を持つようになったとします。
すると新しく、
車両代。
ガソリン代。
自動車保険。
自動車税。
車検。
整備費。
タイヤ。
駐車場代。
などが必要になります。
つまり、
家賃が月2万円下がった。
それだけを見て「年間24万円安くなった」と考えるのは少し早いのです。
車にかかる費用まで含めると、家計全体では思ったほど変わらない可能性もあります。
3.和歌山では「駐車場込み」で考えやすいのが面白い
一方で、車を持つことを前提にすると、和歌山の住居選びには別の魅力があります。
大阪の中心部などでは、
家賃+駐車場
になると負担が一気に大きくなることがあります。
和歌山では、エリアや物件によっては敷地内駐車場を確保しやすく、戸建てなら自宅に車を置けるケースもあります。
そのため、
「車が必要だから和歌山は高くなる」
とも一概には言えません。
重要なのは、
家賃だけではなく「住居+車」で比較すること。
だと思います。
4.50代夫婦なら「広さ」にお金を使う価値も変わる
若い頃は、
「家は寝に帰る場所」
という生活もできました。
でも50代になると、自宅で過ごす時間が少しずつ増えてきます。
休日に家でゆっくりする。
料理を楽しむ。
本を読む。
庭やベランダで植物を育てる。
夫婦それぞれ別のことをする。
そう考えると、住居の広さや快適さは、以前より重要になります。
例えば家賃を大幅に下げるのではなく、
大阪と同じくらいの住居費で、少し広い家に住む。
これも立派な移住のメリットです。
節約だけが地方移住ではありません。
5.「安い家」を探しすぎない方がいいと思う理由
地方移住では、つい安い物件に目が行きます。
「こんなに安い家がある!」
これは確かに魅力的です。
でも50代以降なら、価格だけで決めるのは少し慎重になった方がいいと思っています。
例えば、
スーパーまで遠い。
病院まで遠い。
公共交通が少ない。
坂道が多い。
建物の修繕が必要。
断熱性能が低い。
車が2台必要になる。
こうなると、住宅そのものが安くても、別のところでお金や時間がかかります。
物件価格の安さと、暮らしやすさは別物です。
これは第1回の「住む場所選び」ともつながります。
6.中古住宅は魅力的。でも「買った後のお金」も見る
和歌山で住まいを探していると、中古戸建ても気になります。
都市部の住宅価格を見慣れていると、
「これなら買えるかも」
と思う物件に出会うことがあります。
ただし、中古住宅の場合は購入価格だけでは判断できません。
屋根。
外壁。
水回り。
給湯器。
エアコン。
断熱。
耐震性。
こうした部分に手を入れる必要があれば、購入後にまとまった費用が必要になります。
50代から住宅を購入するなら、
「いくらで買えるか」より「これからいくらかかるか」
まで考えておきたいところです。
7.50代の移住では「住宅ローンをいつまで払うか」も大事
これは若い世代の移住とは少し違うところです。
50代で住宅を購入すると、定年や年金生活がそれほど遠い話ではありません。
例えば、
55歳で購入する。
住宅ローンを組む。
リフォームもする。
車も買い替える。
そして数年後には収入の形が変わる。
こう考えると、
「毎月払える金額」だけで住宅予算を決めるのは少し怖い。
現役時代には問題なく払えても、60代、70代では負担感が変わる可能性があります。
50代の家選びでは、
老後まで住宅費を引きずらないか
という視点も必要だと思います。
8.賃貸か購入か。移住直後に決めなくてもいい
和歌山が気に入った。
だったら家を買おう。
そう考えたくなる気持ちも分かります。
でも私は、移住直後から購入だけに絞らなくてもいいと思っています。
なぜなら、
住んでみないと分からないからです。
朝の道路。
夕方の渋滞。
買い物のしやすさ。
夏の暑さ。
冬の風。
近所の雰囲気。
病院への行きやすさ。
こうしたことは、旅行や物件見学だけではなかなか分かりません。
最初は賃貸で暮らして、
「やっぱりこの辺りがいい」
と思ってから購入する。
50代だからこそ、そんな慎重な選択もありだと思います。
9.比較するなら「家賃」ではなく月の総額で
私なら、移住前にこんな計算をします。
大阪で暮らす場合
住居費
+ 駐車場
+ 交通費
+ 車関連費
和歌山で暮らす場合
住居費
+ 駐車場
+ 車関連費
+ 大阪などへ出る交通費
この合計額を比較します。
さらに、
部屋の広さ。
通勤時間。
買い物のしやすさ。
自然との距離。
休日の過ごし方。
まで考える。
すると、
「どちらが安いか」から「どちらで暮らしたいか」
という比較に変わってきます。
ここが、移住を考えるときに意外と大切なところです。
まとめ|和歌山移住は「家賃が安い」だけで決めない
和歌山への移住を考えると、
「地方だから住居費が安い」
というイメージがあります。
確かに、住宅の広さや選択肢を含めれば、都市部とは違った魅力があります。
でも、本当に比較したいのは家賃だけではありません。
住居費+車+交通費+これからの修繕費。
そして50代なら、
10年後、20年後にも無理なく暮らせるか。
ここまで考えて初めて、自分たちにとっての「安い・高い」が見えてくるのだと思います。
和歌山に移住して感じるのは、
生活費をただ下げるために移住するのではなく、お金の使い方を変えるために移住する。
そんな考え方もあるということです。
狭い家の家賃に使っていたお金を、少し広い住まいへ。
移動時間に使っていた時間を、自分たちの休日へ。
50代からの移住では、そんな「暮らしの組み替え」ができるのかもしれません。
次回【住む|記事3】
和歌山市で家を買うなら?土地・中古住宅・新築を50代目線で考える
第3回ではさらに踏み込んで、「和歌山なら家を買った方が得なのか?」ではなく、50代で家を買うこと自体をどう考えるかをテーマにします。



コメント