第3回:和歌山市で家を買うなら?土地・中古住宅・新築を50代目線で考える

【住む|第3回】

和歌山へ移住して暮らし始めると、ふと考えることがあります。

「このまま賃貸で暮らすのか。それとも家を買うのか。」

大阪などの都市部から来ると、和歌山の不動産情報を見て、

「この価格なら戸建ても買えるかもしれない」

と思うことがあります。

庭のある家。

車を玄関のすぐ近くに置ける家。

夫婦それぞれの部屋がある家。

そんな暮らしが、急に現実的に見えてきます。

でも私は58歳で和歌山へ移住しました。

20代、30代で家を買うのとは条件が違います。

50代からの家選びでは、

「買えるか」より、「この家と最後まで付き合えるか」

という視点が大切なのではないかと思っています。

今回は、土地を買って新築する場合、中古住宅を買う場合、そして賃貸を続ける場合を、50代からの暮らしという視点で考えてみます。


1.和歌山に来ると「戸建て」が急に現実的になる

都市部で家を探していたときには、

駅から遠い。

土地が狭い。

駐車場がない。

予算が合わない。

そんな理由で戸建てを諦めることもあります。

ところが和歌山市で物件を探してみると、選択肢が変わってきます。

少し中心部から離れるだけで、戸建てや土地が候補に入ってくる。

駐車スペースのある住宅も探せる。

中古住宅という選択肢もある。

すると、

「せっかく和歌山に来たのだから家を買おうか」

という気持ちになるのも自然だと思います。

ただ、ここで一度考えたいことがあります。


2.50代の家選びは「30年住む家」とは限らない

30歳で家を買えば、30年後は60歳です。

でも58歳で家を買えば、30年後は88歳。

同じ「30年住宅ローン」でも意味がまったく違います。

50代からの住宅購入では、

「今、この家が欲しい」

だけではなく、

70歳の自分。80歳の自分。

まで少し想像してみた方がいいと思います。

2階へ毎日上がれるだろうか。

庭の手入れはできるだろうか。

車を運転しなくなったらどうするのか。

病院やスーパーまで行けるだろうか。

家そのものより、その家で年齢を重ねていけるかを見る必要があります。


3.土地を買って新築|理想の暮らしを作れる

土地を買って家を建てる最大の魅力は、自分たちの生活に合わせられることです。

50代から建てるなら、若い家族とは住宅設計も変わってくると思います。

例えば、

できるだけ1階だけで生活できる。

段差を減らす。

寝室とトイレを近くする。

掃除しやすくする。

庭を広くしすぎない。

駐車場から玄関まで近くする。

こうした設計は、10年後、20年後に効いてきます。

大きな家を建てるより、

「小さくても長く暮らせる家」

という発想です。

50代からの新築なら、これはかなり重要だと思います。


4.でも新築は「土地+建物」だけでは終わらない

土地の価格を見て、

「これなら建てられそう」

と思っても、実際には土地代と建物代だけではありません。

造成。

外構。

駐車場。

登記。

各種手続き。

住宅設備。

引っ越し。

家具・家電。

場合によっては地盤改良などもあります。

そして家を建てた後には、

固定資産税。

火災・地震保険。

設備交換。

外壁。

屋根。

給湯器。

などの維持費も発生します。

つまり、

「いくらで建つか」ではなく「住み続けるのにいくら必要か」。

ここまで含めて予算を考えたいところです。


5.中古住宅|和歌山ではかなり気になる選択肢

50代の移住と相性がいい可能性があるのが、中古住宅です。

すでに建物があるので、実際の立地や周辺環境を確認しやすい。

新築より購入費を抑えられる可能性がある。

そして浮いた予算を、自分たちに必要なリフォームへ回すこともできます。

例えば、

水回りを新しくする。

断熱を改善する。

段差をなくす。

和室を洋室にする。

1階だけで生活できるようにする。

そんな方法も考えられます。

「古い家を我慢して使う」のではなく、「中古住宅を自分たちの老後仕様に変える」。

これは50代の住宅選びでは面白い考え方だと思います。


6.中古住宅で怖いのは「見えない部分」

ただし、中古住宅には注意も必要です。

内装がきれいだから安心、とは限りません。

屋根。

外壁。

床下。

配管。

雨漏り。

シロアリ。

耐震性。

断熱性能。

こうした部分は、内覧しただけでは判断しにくいことがあります。

例えば購入価格が安くても、その後に大きな修繕が必要になれば、結果的に予算を超えてしまうことがあります。

中古住宅を検討するときは、

「物件価格+リフォーム費+将来の修繕費」

で考える。

可能なら、専門家による建物状況調査(ホームインスペクション)なども選択肢になります。


7.和歌山だからこそハザードマップは必ず見る

これは価格以上に重要です。

和歌山市には海に近い地域もあれば、川に近い地域もあります。

海が見える家。

川沿いの静かな住宅地。

とても魅力的です。

しかし住宅購入となれば、長期間その場所で暮らすことになります。

津波。

洪水。

土砂災害。

地震。

こうした災害リスクは、物件を決める前に確認しておきたいところです。

不動産情報の価格だけを見るのではなく、自治体が公開しているハザード情報も確認する。

「安い土地には必ず理由がある」という意味ではありませんが、価格とは別に立地条件を確認する。

これは欠かせないと思います。


8.「車を運転できなくなった後」を考えてみる

和歌山では車があると本当に便利です。

だから家探しでも、

「駐車場2台付き」

「幹線道路へ出やすい」

といった条件に目が向きます。

でも50代から長く住む家なら、もう一つ考えておきたいことがあります。

車に乗れなくなったら、この家で暮らせるか。

スーパーまで歩けるか。

バス停はあるか。

病院へ行けるか。

タクシーを利用しやすいか。

家族に毎回送ってもらわなくても生活できるか。

今は多少不便でも車で解決できます。

でも、その「多少の不便」が70代、80代には大きな問題になる可能性があります。


9.大きな家より「小さな平屋」が気になる理由

50代から住宅を考えると、個人的に気になるのが平屋です。

階段がない。

生活動線を短くできる。

掃除する面積を抑えられる。

夫婦二人なら、大きな家でなくてもいい。

若い頃は、

「せっかく家を建てるなら広く」

と思ったかもしれません。

でも50代になると、

「必要なものだけで、楽に暮らせる家」

の方が魅力的に見えてきます。

もちろん平屋にも十分な土地が必要になるなど条件があります。

それでも「老後まで暮らす家」という視点では、検討してみたい住宅スタイルです。


10.「家を残すこと」が本当に必要か

もうひとつ、50代だから考えておきたいことがあります。

家を買うと、

「資産になる」

と考えます。

確かに土地や建物という資産は残ります。

でも将来、子どもがその家に住むとは限りません。

和歌山に住み続けるとも限りません。

そうすると、家を残すことが必ずしも家族にとってプラスとは限らない場合もあります。

売れる家なのか。

貸せる家なのか。

管理しやすい家なのか。

将来手放すことになったときどうするのか。

家を買うときに「出口」まで考えるのは少し寂しく感じます。

でも50代からの住宅購入だからこそ、

最後にどうするかまで考えて買う。

それも大切だと思います。


11.賃貸を続けるのも立派な選択

ここまで読むと、

「やっぱり家を買わない方がいいのかな」

と思うかもしれません。

そういうことではありません。

新築にも、中古にも、賃貸にも、それぞれメリットがあります。

賃貸なら、

住み替えやすい。

大規模な修繕を自分で抱えにくい。

地域が合わなければ移動できる。

高齢になって生活スタイルが変われば、より便利な場所へ移ることもできます。

ただし、高齢期の賃貸には入居審査や選択肢など別の課題もあり得ます。

だから、

「買うのが正解」「賃貸が正解」ではありません。

自分たちが何を優先するかです。


12.私なら、和歌山に来てすぐには買わない

もし移住前の自分にアドバイスするとしたら、

「まず暮らしてみたら?」

と言うと思います。

春の和歌山。

夏の和歌山。

秋の和歌山。

冬の和歌山。

平日の道路。

休日の道路。

スーパー。

病院。

近所の雰囲気。

実際に暮らして初めて分かることがあります。

最初は賃貸で暮らす。

いろいろな地域を見て回る。

そして、

「ここなら10年後も住みたい」

と思える場所が見つかってから購入を考える。

50代からなら、そのくらい慎重でも遅くないと思います。


まとめ|50代の家選びは「買える家」より「最後まで暮らせる家」

和歌山へ来ると、住宅の選択肢が広がります。

土地を買って新築する。

中古住宅をリフォームする。

平屋を探す。

マンションに住む。

賃貸を続ける。

どれも選択肢です。

でも50代からの家選びで私が大切だと思うのは、

「今欲しい家」だけを見ないこと。

10年後。

20年後。

車を運転しなくなった後。

夫婦二人になったとき。

そして、その家を手放すとき。

そこまで想像してみる。

すると、

「広い家がいい」

「安い土地がいい」

から、

「長く、無理なく暮らせる家がいい」

へ、少しずつ考え方が変わってきます。

和歌山には、いろいろな住み方があります。

だから急いで決める必要はありません。

住んで、見て、知ってから決める。

50代からの和歌山移住なら、それくらいの時間をかけた家選びもいいのではないでしょうか。


次回【住む|記事4】

和歌山市で中古住宅を買ってリフォームするのはあり?50代移住で考えたいこと

特に、**「安い中古住宅を買えばお得」ではなく、物件500万円+リフォーム1,000万円と、最初から1,500万円の物件ならどちらを選ぶ?**のように、具体的なケースで考えてみます。

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