【楽しむ|第5回】

和歌山に住んでから、休日によく立ち寄るようになった場所があります。
道の駅や産直市場です。
以前なら、野菜や果物を買う場所といえばスーパー。
わざわざ休日に野菜を買いに出かけようとは、あまり思いませんでした。
ところが和歌山では、
「今日は産直でも行ってみようか」
が、ちょっとした休日の予定になります。
海へ行く。
ドライブする。
ランチを食べる。
温泉へ行く。
そこにもうひとつ、
「旬のものを買いに行く」
という楽しみが加わりました。
和歌山に来ると「旬」が分かるようになる
スーパーへ行けば、一年中いろいろな野菜や果物が並んでいます。
便利です。
でも産直へ行くと、それとは少し違います。
ある時期になると、同じ野菜や果物が一気に増える。
しばらくすると、今度は別のものが並び始める。
それを見ていると、
「ああ、今はこれの季節なんだ」
と自然に分かるようになります。
和歌山へ来てから、以前より季節を「食べ物」で感じるようになりました。
みかんだけじゃなかった
和歌山と聞いて、まず思い浮かべる果物。
やはり、みかんではないでしょうか。
私もそうでした。
でも暮らしてみると、
「和歌山って、こんなにいろいろ作っているんだ」
と驚きます。
梅、桃、柿をはじめ、季節ごとにさまざまな果物が並びます。
もちろん野菜もあります。
移住前は「和歌山=みかん」というイメージが強かったのですが、暮らし始めると、その印象はかなり変わりました。
果物の季節が次々にやってくる。
これが意外と楽しいのです。
「今日は何があるかな」で行ってみる
産直の面白いところは、いつ行っても同じではないことです。
スーパーなら、
「これを買う」
と決めて出かけることが多い。
でも産直では、
「今日は何があるかな」
という気持ちで入ります。
見たことのない野菜がある。
立派な果物が並んでいる。
「これ、どうやって食べるんだろう?」
と思うものに出会うこともあります。
予定していなかったものを買ってしまうこともあります。
でも、それも含めて面白い。
買い物というより、少し宝探しに近い感覚があります。
生産者の名前が見えるのも面白い
産直では、商品に生産者の名前が書かれていることがあります。
最初はあまり意識していませんでした。
でも何度か買っていると、
「あ、この人の野菜、前にも買ったな」
ということが出てきます。
そして、
「前回おいしかったから、またこれにしよう」
となる。
スーパーでブランドを選ぶのとは少し違います。
作った人を覚えて、その人の野菜をまた買う。
食べ物との距離が少し近くなったような感じがします。
値段だけで考えると、少し違う
産直というと、
「スーパーより安いの?」
と気になる人もいると思います。
確かに、お得だと感じるものもあります。
量が多かったり、旬のものが手頃だったり。
でも、何でも必ず安いというわけではありません。
私たちが面白いと思うのは、値段だけではなく、
新鮮そうなものを見つけたり、旬を知ったり、地元で作られたものを選んだりできること。
ここにあります。
単純な価格比較だけでは分からない楽しさがあります。
ドライブの目的地にちょうどいい
そして道の駅や産直は、ドライブとの相性がとてもいい。
「今日はどこへ行こう?」
となったとき、
産直をひとつ目的地にしてみる。
そこまで車を走らせる。
途中で景色を見る。
産直で買い物をする。
近くでランチを食べる。
帰りに別の店へ寄る。
これだけで半日のドライブコースになります。
何か大きな観光スポットがなくても、休日はつくれる。
和歌山へ来てから、そう思うようになりました。
買ったものが「家に帰ってからの楽しみ」になる
産直のいいところは、出かけて終わりではないことです。
野菜や果物を買って家へ帰る。
そして、
「これ、どうやって食べようか」
と考える。
夕食に使う。
翌朝に果物を食べる。
少し多ければ家族に分ける。
つまり、
休日のお出かけが、その日の食卓につながっている。
これは観光とは少し違う楽しさです。
「旬の果物を買いに行く」が予定になる
和歌山で暮らしていると、
「あの果物、そろそろ出ているかな?」
と思うことがあります。
これが面白い。
以前は果物を買うために休日の予定を考えるなんて、ほとんどありませんでした。
でも今は、
旬のものを買うこと自体が、季節のイベントになります。
春。
夏。
秋。
冬。
季節が変われば、売り場も変わる。
「今年もこの季節が来たな」
と感じられるものが少しずつ増えていきます。
50代になると、こういう休日が面白くなる
若い頃なら、
「休日に野菜を買いに行く」
と言われても、
それの何が楽しいの?
と思ったかもしれません。
でも50代になると、不思議とこういう時間が楽しくなってきます。
朝、少しゆっくりする。
車で出かける。
産直を見る。
美味しいものを食べる。
野菜や果物を買う。
夕方には家へ帰る。
そして買ってきたものを食べる。
派手ではありません。
でも、
「今日、いい一日だったな」
と思えるのです。
観光地だけが和歌山の魅力ではない
和歌山には、白浜や高野山、熊野など全国的に知られた観光地があります。
もちろん、そういう場所へ出かけるのも楽しい。
でも実際に住み始めると、それとは別の和歌山が見えてきます。
地元のスーパー。
小さな飲食店。
海沿いの道。
直売所。
道の駅。
観光ガイドには大きく載らない場所が、少しずつ自分たちの生活の中に入ってきます。
「観光する和歌山」から「暮らして楽しむ和歌山」へ。
その変化が、移住の面白さなのかもしれません。
住んでわかった、和歌山。
移住前、道の駅はドライブの途中で休憩する場所だと思っていました。
産直市場も、野菜を買う場所。
それくらいの認識でした。
でも和歌山で暮らし始めると、少し違って見えるようになりました。
今日は何が並んでいるだろう。
そろそろあの果物の季節かな。
この野菜、どうやって食べよう。
そんな小さな楽しみがあります。
海を見る。
温泉へ行く。
美味しいものを食べる。
そして、旬のものを買って帰る。
特別なイベントではありません。
でも、こういう休日がだんだん好きになってきました。
50代からの暮らしでは、
「遠くへ行かなくても楽しめるものが近くにある」
ことが、思っていた以上に大切なのかもしれません。
和歌山には、そんな小さな楽しみがまだまだありそうです。
次回は、
「和歌山の四季を楽しむ!桜・新緑・紅葉を追いかける休日」
について書いてみたいと思います。



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