【50代からの和歌山暮らし|第4回】

50代で和歌山への移住を考えたとき、やっぱり一番気になるのはお金です。
「和歌山なら家も安そう」
「都会より生活費もかからないんじゃない?」
私も、そんなイメージを持っていました。
確かに、住む場所によっては住宅費を抑えられる可能性があります。
でも50代の移住では、
「今、暮らせるか」だけでは足りません。
60歳。
65歳。
70歳。
そして、その先。
収入が減ってからも暮らしていけるのか。
ここまで考えて初めて、50代の移住のお金が見えてくるように思います。
まず考えたいのは「移住にいくらかかるか」ではない
移住というと、
引っ越し代はいくら?
家はいくら?
家具や家電はいくら?
と考えます。
もちろん、それも必要です。
でも50代なら、それ以上に大切なのが、
「移住したあと、毎月いくら必要なのか」
です。
移住時に100万円多く使ったことより、毎月5万円多くかかる生活を10年続けるほうが影響は大きくなります。
月5万円なら年間60万円。
10年間なら600万円。
20年間なら1,200万円です。
50代からのお金は、
一度だけ払うお金より、毎月出ていくお金を見る。
ここが大切だと思います。
「地方だから生活費が安い」は半分本当、半分違う
和歌山へ移住すると、都会より安くなる可能性があるものがあります。
代表的なのが住宅費です。
一方で、増える可能性があるものもあります。
その代表が車です。
車両代。
ガソリン代。
自動車税。
保険。
車検。
駐車場。
タイヤ。
修理。
そして買い替え。
1か月だけを見ると、それほど大きく感じないかもしれません。
でも10年、20年で考えると大きなお金になります。
さらに夫婦で2台必要なら負担は増えます。
だから、
「家が安い=暮らしも安い」ではありません。
住宅と車はセットで考えたほうがいいと思います。
50代の家選びは「買えるか」より「最後まで持てるか」
和歌山で家を探していると、
「この値段なら買えるかも」
と思う物件に出会うことがあります。
でも50代の住宅購入では、若い頃とは少し考え方が違います。
例えば58歳で家を買うとします。
10年後は68歳。
20年後は78歳。
その頃にも、
固定資産税を払う。
修繕する。
庭を手入れする。
給湯器を交換する。
屋根や外壁を直す。
そうした費用が発生します。
つまり、
家の値段だけでは、本当の住宅費はわかりません。
安い中古住宅を買っても、大規模な修繕が必要なら結果的に高くなることもあります。
50代からは、
「いくらで買えるか」
ではなく、
「70代、80代になっても維持できる家か」
まで考えて選びたいところです。
そして「車をいつまで運転するか」
これは和歌山で長く暮らすなら、かなり重要な問題です。
今は普通に運転できる。
10年後も、おそらく大丈夫。
では20年後は?
これは誰にもわかりません。
もし車を運転しなくなったとき、
スーパーへ行けるのか。
病院へ行けるのか。
薬局へ行けるのか。
銀行へ行けるのか。
日常生活を続けられるのか。
50代では、
「車があるから大丈夫」
だけではなく、
「車がなくなっても暮らせるか」
という視点も少し持っておいたほうがいいと思います。
駅、バス停、スーパー、医療機関などとの距離は、将来のお金にも関係してきます。
退職金を「移住資金」にしすぎない
50代になると、退職金が現実的な数字として見えてきます。
すると、
退職金で家を買おう。
リフォームしよう。
車を買い替えよう。
旅行もしよう。
そんな計画を立てたくなります。
でも退職金は、
これから先の生活を支えるお金でもあります。
例えば退職時にまとまったお金が入ったとしても、
家。
リフォーム。
車。
家具。
引っ越し。
これを一気にやると、驚くほど早く減ります。
そして、一度使った退職金を60代になってからもう一度貯めるのは簡単ではありません。
50代の移住では、
「退職金がいくらあるか」より、「退職後にいくら残すか」
のほうが重要なのかもしれません。
年金だけで生活できるのか、一度確認してみる
これは50代になったら、一度やっておいたほうがいいと思います。
自分たちは、将来どのくらい年金を受け取れそうなのか。
そして、
毎月いくらあれば暮らせるのか。
例えば将来の生活費が月25万円必要なのに、夫婦の年金収入が月20万円だとします。
単純化すると毎月5万円不足します。
年間なら60万円。
20年間なら1,200万円です。
逆に、生活費を月22万円にできれば、不足額は大きく変わります。
もちろん実際には税金、社会保険料、物価、医療費、年金額などが変わるため、こんなに単純ではありません。
それでも、
「毎月いくら足りないのか」
を一度計算してみるだけで、老後資金の見え方はかなり変わります。
「老後2,000万円」より、自分たちの不足額を見る
老後資金については、
「2,000万円必要」
「3,000万円必要」
など、いろいろな数字を目にします。
でも、本当に大切なのは、
自分たちの場合はいくら不足するのか。
だと思います。
生活費が月20万円の家庭と、30万円の家庭では全く違います。
持ち家なのか。
賃貸なのか。
車が1台なのか2台なのか。
旅行へどのくらい行きたいのか。
何歳まで働くのか。
年金はいくらなのか。
条件によって必要なお金は大きく変わります。
だから私は、
「老後には○○万円必要」
という数字だけを見て不安になるより、
自分たちの毎月の生活費を知ることから始めるほうが大切
だと思っています。
50代なら、まず「1か月いくら使っているか」を知る
意外と答えられないのがこれです。
「うちは毎月いくらあれば暮らせる?」
住宅費。
食費。
水道光熱費。
通信費。
保険。
車。
医療費。
日用品。
外食。
趣味。
旅行。
これを全部合わせると、いくらなのか。
そして、
絶対に必要なお金と、
なくても生活できるお金を分けてみます。
すると、
「最低限なら月○万円あれば暮らせる」
という数字が見えてきます。
この数字がわかると、移住後に必要な収入も見えてきます。
50代からは「貯金額」だけではなく「毎月の赤字」を見る
例えば貯金が2,000万円あるとします。
数字だけを見ると安心するかもしれません。
でも毎月10万円ずつ取り崩せば、
年間120万円。
10年で1,200万円です。
反対に毎月の不足が3万円なら、
年間36万円。
10年でも360万円です。
つまり老後のお金では、
貯金がいくらあるかと同じくらい、毎月いくら減っていくかが重要です。
50代から生活費を少し軽くしておく意味は、ここにあります。
だからといって、50代から節約ばかりするのも違う
ここまで読むと、
「じゃあ、お金を使わずに暮らさないと」
と思うかもしれません。
でも私は、それも少し違うと思います。
50代は、まだ動けます。
旅行にも行ける。
おいしいものも食べられる。
車で遠くへ出かけられる。
新しいことにも挑戦できる。
70代、80代になってお金がたくさん残っていても、同じように使えるとは限りません。
だから、
使わないことが正解なのではなく、使いたいところに使えるようにしておく。
そのために固定費を見直す。
私は、そんな考え方のほうが好きです。
家には使う。でも車にはあまり使わない
例えば、
住み心地のいい家にはお金を使いたい。
でも高級車には興味がない。
旅行には行きたい。
でもブランド品はいらない。
外食は楽しみたい。
でも大きな家はいらない。
人によって全く違います。
50代からは、
「何を節約するか」より、「何にお金を使いたいか」
を決めたほうがいいのかもしれません。
全部を我慢する必要はありません。
その代わり、全部を手に入れようともしない。
このバランスが大切だと思います。
和歌山移住で考えたい「5つのお金」
50代から和歌山へ移住するなら、私は少なくとも次の5つを分けて考えたいと思います。
- 住むお金
家賃、住宅購入、リフォーム、修繕など。 - 移動するお金
車、ガソリン、保険、車検、将来の交通手段など。 - 毎日暮らすお金
食費、水道光熱費、通信費、日用品など。 - 楽しむお金
旅行、外食、趣味、レジャーなど。 - 将来のお金
医療、介護、住宅修繕、老後資金など。
この5つを全部合わせて、
「自分たちは和歌山で、どんな暮らしをしたいのか」
を考える。
そこまでやって初めて、必要なお金が見えてくるのだと思います。
50代の移住は「安く暮らすため」だけではない
和歌山へ移住する目的を、
「生活費を安くすること」
だけにしてしまうと、少し寂しい気がします。
海の近くへ行く。
魚を食べる。
季節の果物を楽しむ。
休日にドライブする。
大阪にも遊びに行く。
家でゆっくり過ごす。
そんな暮らしをしたくて移住するのなら、そのためのお金は必要です。
大切なのは、
できるだけお金を使わない人生ではなく、自分たちが大切にしたいことにお金を使える人生。
そのために、50代のうちから家計を整えておく。
それが、私には一番しっくりきます。
50代は、まだ間に合う
もし家計を計算してみて、
「思ったより老後資金が足りないかもしれない」
と気づいたとしても、50代ならまだ時間があります。
あと5年働く。
65歳以降も少し働く。
住宅費を抑える。
車を2台から1台にする時期を考える。
固定費を見直す。
生活費を少し小さくする。
月3万円でも収入を作る。
一つ一つは小さくても、10年、20年で考えると違ってきます。
だから50代は、
「もう遅い」ではなく、「今ならまだ調整できる」年代
なのだと思います。
和歌山へ移住して感じるのは、
お金がたくさんあれば幸せ、という単純な話ではないということです。
でも、お金の不安が大きすぎると、せっかくの暮らしを楽しめません。
だからこそ、
住みたい場所を考えることと、お金を考えることはセット。
海が近い。
食べ物がおいしい。
休日が楽しい。
そんな話だけではなく、
「この暮らしを70代、80代になっても続けられるだろうか」
そこまで考えてみる。
50代からの移住では、それがとても大切なのだと思います。
次回は、お金とはまた違う、50代ならではのテーマです。
【50代からの和歌山暮らし|第5回】
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次回は、50代からの夫婦の時間について書いてみます。



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